2025年度第1回見学会を6月4日(水)に開催しました。見学した施設は、埼玉県春日部市にある「首都圏外郭放水路」です。「首都圏外郭放水路」は倉松川、大落古利根川など中小河川の洪水を地下に取り込み、地底50mを貫く総延長6.3㎞のトンネルを通じて江戸川に流す世界最大級の地下放水路です。日本が世界に誇る最先端の土木技術を結集し、1993年(平成5年)3月に工事に着手。およそ13年の歳月をかけて2006年(平成18年)6月、大落古利根川から江戸川までの通水が可能になりました。
今回の見学会は24名が参加し、当日は施設内にある龍Q館1階ロビーにて、専属の放水路案内「地下神殿コンシェルジェ」から首都圏外郭放水路の開発の経緯や施設概要の説明を受け、その後敷地内にある調圧水槽入口へ徒歩で移動し、116段の階段(ビル5階~6階相当)を降りて地下神殿「調圧水槽」内を見学しました。「調圧水槽」は、長さ177m、幅78m、高さ18mの巨大な水槽で、ポンプ運転の緊急停止時の水圧を調整する役割があり、巨大な地下の空間になるため、周囲の地下水からの浮力で調圧水槽が浮きあがらないよう、幅2m、長さ7m、高さ18m、1本約500トンもの重さのコンクリートの柱が59本林立しており、この様子がパルテノン神殿を想起させることから、「防災地下神殿」として国内外のメディアでも多く取り上げられています。
見学後のアンケートでは、評価平均4.6点(5点が最高)と高く、「放水路の規模や重要性を見学により深く理解することができた。」「施設の壮大さと、普段、安全に生活していられる有難みを実感でき、地上と比較した異空間を体感することができた。」「以前より見学したいと思っていたため、期待通りだった。」などのコメントがありました。