PHOTOニュース[更新日]  2023年12月06日
コンソ・プラザ(講演会)「建築の明日へ-希望を耕すための要点を考える-」を開催

11月27日、2023年度コンソ・プラザ一般講演会(第3回)が開催されました。早稲田大学 理工学術院 総合研究所 上級研究員・研究院教授の松村秀一様に「建築の明日へ-希望を耕すための要点を考える-」のタイトルで、晴海の講演室(対面)とオンライン(Zoomミーティング)の併用開催にてご講演いただきました。参加者は講演室が10名、オンラインは34名、合計44名でした。  今回の講演内容の背景として、これからの日本の新築事情は小さくなり、ストックとしての建物を活用していく状況の中で、建築業界はどう考えていくべきかを、今回の講演タイトルと同様である松村先生著書「建築の明日へ」の項目から説明されました。「新たな活動領域を見出す」ために、各個人の「アイデンティティを見つめ直す」こと、目標となる「明日への建築人像を描く」ことが必要である。また、新築をやっていくなら「国境を越えてゆく」、これからの建築には、要求通りに建築していくだけではなく、「一人の生活者として感じる」価値判断が必要であると話されました。「建築の寿命」は、ロックフェラーセンターのプロパティマネジメント会社が、建物の建て替えを考えていないことや、東京大学周辺の戦災を免れた地区の調査で、所有者の事情で古い自宅を建て替えてない状況をとらえて、建物そのものの物理的・耐久的な寿命ではなく、「人間が決めている。そして、それは延びる」ことを説明されました。松村先生は、新築からリノベーションへの産業転換の方向性を意識することを「箱」から「場」へと表現されています。そのためには、「人の生き方」の実現に利用する構想力が必要で、リノベーション、ストック活用型のエリアマネジメントは、ここにこそ意味があると話されました。 講演会後のアンケート(匿名38名)結果は、評価平均4.7(5点が最高)と高く、興味深い話で、わかり易く、楽しく聞かせてもらったとのコメントなどがありました。

2023年度 若手技術者交流会(第3回)を開催

2023年度若手技術者交流会第3回(関西開催)を11月16~17日の2日間で実施しました。1日目は、兵庫県三木市にある免震研究開発機構と防災科学研究所 兵庫耐震工学センターで、参加者20名全員が参加できました。最初に、兵庫耐震工学センター隣接敷地に2023年3月に竣工したばかりの免震研究開発機構にて、国内初の「実大免震試験機(E-アイソレーション)」を見学しました。その後、兵庫耐震工学センター移動して、防災科学研究所の設立主旨、活動内容や、この見学のメインとなる「実大三次元振動破壊実験施設(E-ディフェンス)」の建設の経緯、主要構造、加振機構の説明、今までの実験研究実績の話のあと、「実大6層鉄筋コンクリート建物」、「2階建ての木造住宅」、「免震構造の有効性検証実験」などの迫力ある実験映像も見せていただきました。実際の施設見学では、振動台に乗り、地下ピットに入り間近で機構を見学、また、それを動かす油圧源棟を見学しました。今回2回目となる即興ディベートは「老後は田舎に住むべきである。是か非か」をテーマに討論し、作戦会議の時間では、討論者以外の役割の参加者には、「人脈、仲間づくりについて」というテーマでディスカッションをしました。ディベートでは、時間配分も考慮し、論点を絞って話が進められ、9対3で否定側が勝利しました。参加者審判、委員からの講評コメントの指摘に対して、皆、熱心に聞いていました。全員での懇親会も実施でき、更なる交流もはかれました。  2日目の見学は、午前中に奈良市にある「セキスイハイム工業 近畿事業所」を、午後は大阪市にある「大阪ガスハグミュージアム」を見学しました。セキスイハイムの工場見学は、ユニット構造を自動溶接ロボットが行い、流れるラインで、施主ごとに部材、部品が取りけられる様子を見学しました。見学後の質疑では、品質の高さにかかわる質問が参加者から多く出て、説明をいただいた方々との意見交換ができました。ハグミュージアムでは、お客様目線ではありますが、「ちょっとミライの暮らし」のモデルハウスの説明、最新のガス機器の紹介やその機器を使った食の体験などもできました。

2023年度(第2回)「研究開発人材育成プログラム5日目」を開催

11月10日(金)、2023年度研究開発人材育成プログラム第2回の5日目を会場対面形式で開催し、今回は国土交通省住宅局住宅企画官付 住宅活用調整官の東野文人氏による講演の後、受講者13名による研修レポートの発表が行われました。研究課題の創出、技術開発ロードマップ、社内外ネットワークなど様々な講義での気づきをもとに、チームマネージャーとしてやるべき事や意気込みを各自発表すると共に活発な質疑がありました。また、田中康夫氏(インキュベーション委員会人材育成プログラム小委員会主査〔住友林業株式会社〕)によりレポート発表に期待する講評がありました。その後、懇親会に移り、9月8日(金)から始まった第2回の5日間の日程を全て終了しました。当研修は、技術者の人材育成を目的に、チームマネージャーとしての知識の習得や人脈形成の場として会員の皆様に活用されています。なお、来年度も第1回を6月に、第2回を9月に開催予定ですので、今後の皆様のご参加をお待ちしております。

コンソ・プラザ(見学会)「セキスイハイム工業 東京事業所」を見学

コンソ・プラザの2023年度3回目の見学会を11月7日に開催しました。見学した施設は埼玉県蓮田市にある「セキスイハイム工業 東京事業所」で、創業1972年の歴史ある工場で、日あたり10棟(約124ユニット)を生産している工業化住宅の生産工場です。見学者は21名でした。  セキスイハイム工業の会社概要、「ユニット工法」住宅の工場生産や現場施工の紹介ビデオを視聴したあと、セキスイハイムのHEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)の取り組みを説明する展示等を見せていただき、その後、工場内の実際の生産ラインを見学しました。1つのユニットの生産から出荷(完成)まで約5時間で流れている生産ラインを、最初に実物見本の説明を受け、自動化された機械での溶接を間近で見学、また、ユニット化された構造体に外壁や窓、ユニットバスなどの設備が、流れ作業で組み立てられている全体を、キャットウォークに上がり高いところから見学しました。  最後の質疑の時間では、ユニット構造の振動や耐久性の建築的な質問から、生産ラインの熟練化や自動化に向けた取り組み、現場省力化や現場接合の方法、女性工員数や輸送時の 対策、移築の事例など様々な質問があり、参加者の高い関心意欲に対し、セキスイハイム 工業の取り組みの回答をいただき、活発な意見交換ができました。

2023年度 若手技術者交流会(第2回)を開催

2023年度若手技術者交流会第2回を10月13日に実施しました。18名(欠席2名:業務都合による)が参加しました。愛知県江南市の「ミサワファクトリー名古屋」で、ミサワホームの紹介と、実際の住宅部材の工場生産ライン見学をしたあと、併設の会議室にてグループ討議(即興ディベート)を行いました。 「ミサワファクトリー名古屋」では、ミサワホームが南極昭和基地の建物の多くを提供して培った実績の紹介、ミサワホームの構造部材である「木質パネル」について、フィンランドでの木材生産から工場でのパネル生産工程を説明した映像を視聴、住宅素材と工業化された生産部材の説明をしてもらいました。工場の生産現場では、施主ごとに1枚ずつ生産される「木質パネル」の生産ライン、および住宅の玄関ドアの製作工程を見学しました。 昨年同様行った即興ディベートでは、参加者が司会・タイムキーパー・議事録作成者・審判・討論者になり、「在宅勤務を主として続けるべきである。是か非か」をテーマに討論しました。初めに討論者が是・非各グループに分かれて、20分間戦略会議をしてもらう間、討論者以外の役割の参加者には、「研究者、技術者の悩み事について」というテーマでディスカッションをしてもらいまいた。初めてのディベートで、発表時間の余り、超過はあったものの、司会とタイムキーパーが連携して最終弁論まで行うことができて、否定側が勝利しました。審判(参加者、委員から各1名)からの講評も行いました。討議後、懇親会での交流も実施できました。

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