■提案会員名:竹内徹(東京工業大学 教授)および 日建設計(株)
■主旨・概要:
中枢的な防災拠点(発災時の指令拠点)を集約し、現地対応必須の分散型施設(医療対策や避難対策に当たる前線施設など)と連携する、「巨大地震等対応防災拠点建築物集積エリア」の実現を目指す。防災拠点となる建築物は、巨大地震等の発災時に医療や避難に関する情報収集・対応指揮をとる災害対策本部に相当する施設として、災害による被害を最小限にとどめ、外部供給のインフラが遮断されても上水、給水槽、下水、排水槽、自家発電、発電用燃料、燃料槽等の施設を単独または相互融通する形で有することで、その機能を継続する。
さらに、将来的には、災害の度に膨大な損害額を負担するのではなく事前の投資により、中核の複数都市に防災拠点建築物集積エリアを設け、連携することで、機能継続に優れた全国的な防災ネットワークが構築され、レリジエントな都市、国の実現も可能となる。
本研究会は、上記の防災拠点建築物集積エリアを実現することによる効果を検証し、具体的な都市を想定したケーススタディとして既往のマルチハザード(地震、津波、洪水等)の評価を踏まえ、同エリアを仮想し、各ハザードを考慮した建築物、非常時のインフラ(電力、ガス、水、通信等)の計画をまとめる。さらには、各地の防災拠点建築物集積エリアを軸にした、全国的な防災ネットワークの将来的なシナリオを提案することを目的とする。
研究の手順案は以下のとおり。
① 既往の提案や制度、関連する建築物や都市開発の整備事例のレビュー
② 防災拠点となる建築物を集約立地させることの意義、効果の検討・確認
③ 防災エリアの保有すべき施設と常時・非常時の機能やサービスのあり方、および、建築物としての各種性能水準の検討、これらを保持するための必要な自前のエネルギーインフラ等のシステムの検討
④ 中枢防災拠点と連携する現地対応必須の分散型施設(医療対策や避難対策に当たる前線施設など)の検討
⑤ 全国にアメーバ増殖的に防災エリアを構築し、いずれは全国的な防災ネットワークにつながるための中長期的なシナリオの検討
⑥ 上記の機能に関するシミュレーションと実例モデルによるケーススタディ
⑦ 候補都市の選定と働きかけの方法の策定
■想定される成果:
巨大地震等対応防災拠点建築物集積エリアの意義・効果を検証し、ケーススタディとして、具体的な都市における計画を提案
各地の防災拠点建築物集積エリアを軸にした、全国的な防災ネットワークのシナリオを提案
■参加条件:正会員、準会員、学術会員
■関連する業種:官公庁、設計事務所、不動産会社、ゼネコン、住宅メーカー、建築関連各種業者、電気通信会社等
■研究会期間:2022年度より1年間を予定している。(次年度継続予定)
■研究会構成:
委員長 竹内 徹 東京工業大学 教授
幹事 貞許 美和 株式会社日建設計 エンジニアリング部門 構造設計グループダイレクター
その他、正会員、準会員、学術会員(それらの予定者を含む。)であって参加を希望する者
■募集期間:2022年7月4日~8月3日
■参加者募集用紹介文:
本研究会は、中枢的な防災拠点を集約した「巨大地震等対応防災拠点建築物集積エリア」の実現を目指す。既往の関連制度や事例等のレビューを行い、防災拠点及び同エリアの機能やあり方を検討整理するととともに、具体的な都市におけるケーススタディとして、既往のマルチハザード(地震、津波、洪水等)の評価を考慮した建築物、非常時のインフラ(電力、ガス、水、通信等)の計画を行う。さらに複数都市の防災拠点建築物集積エリアを軸にした、全国的な防災ネットワークのシナリオを提案する。
■参加希望、お問い合わせは、(1)会員企業名、(2)ご所属、(3)氏名、(4)連絡先(TEL、FAX、e-mail)、(5)(参加希望の方は、)研究会への期待や貢献を、下記までお知らせください。
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