■提案者
株式会社 熊谷組(正会員)
■趣旨・概要:
高度経済成長期に建設され、建設後50年以上経過し老朽化が進む膨大な数の社会インフラに対する定期点検や長寿命化のための維持管理は喫緊の社会的課題となっている。また、住宅分野においても外壁点検の義務化に加え、中古住宅の物件状況調査の活用が盛り込まれた宅地建物取引業法が2018年4月より施行された。このように点検対象が増える一方で、我が国における少子高齢化の影響もあり、正確な判断を下せる熟練点検員は不足している状況である。
これらの背景から、建設分野では安全保持・検査のために、より高度で安全・簡便な点検技術への要求が高まると予想される。
本研究会では、電磁波としては未開拓な領域として注目を浴びているテラヘルツ波の建設分野への応用法を検討する。テラヘルツ波計測は空港での搭乗検査に実用化され、また、医療分野などで非破壊検査技術として研究されているが、建設業界での応用は実用化されていない。そこで、建設業界の点検技術におけるニーズ、シーズを抽出して、テラヘルツ波計測の応用の可能性と実用化の際の課題を調査する。
■想定される成果:
テラヘルツ波はその特性から壁面の内部や裏側の非破壊診断など様々な計測・点検技術への応用が期待できる。建設に関わるより広い分野のメンバーで多数のアイディアを出しあい、それらの可能性と課題について調査・検討することで、共同研究プロジェクトへの発展が期待できる。
■参加条件:
正会員、準会員、学術会員
■関連する業種:
住宅メーカー、ゼネコン、設備業者、点検調査業者、計測装置開発業者 等
■研究会期間:
1年間
■研究会構成:
主査:千村大(熊谷組)
委員:大学教授 等
■募集期間:2018年6月28日~2018年8月27日
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