建築研究開発コンソーシアム20周年記念誌
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CBRD 20th Anniversary 91旭化成ホームズ(株) 井村 理恵 アイデアコンペ 作品事例-8‌2020年度‌最優秀賞‌ 住宅総合展示場の災害拠点化アイデアコンペ 作品事例-9‌2021年度‌最優秀賞‌ 先端産業の未来を切り拓く次世代クリーンルームの微振動制御技術(株)竹中工務店 村山 広樹  半導体をはじめとする電子部品や製薬など、日本の未来を担う先端産業の生産・開発施設の心臓部ともいえるクリーンルームでは、微細な振動が問題となる精密装置(嫌振機器)が使用されることが多く、振動環境の確保が製品の品質や歩留りに直結する。これらの施設は過去には大規模なものが中心であったが、昨今は既存の倉庫や工場の改修をはじめとした小規模なクリーンルームに注目が集まっている。本研究は、これらのクリーンルームの微振動対策技術に関したものであり、日本のものづくりを建築の側面から支え、社会や未来に大きく貢献するものである。 激しく変化する社会情勢に対応した次世代クリーンルーム構築の高速化、設計自由度向上による建設コストの削減、時流に合わせ頻繁に変更される生産ラインへのフレキシブルな対応も期待できる。従来クリーンルームは大規模なものが中心であったが、既存の倉庫や工場の改修をはじめとした小規模なクリーンルームの微振動対策技術に関して新規性を有している。特に、嫌振機器メーカーを巻き込んだ必要十分な振動スペックの調査も新たな試みである。 住宅総合展示場の会場全体を災害拠点とする。 そのための規程や設備、備品を整備し、災害発生時には地域に開放する。日常的には防災意識を高めるイベントを実施して近隣住民を呼び込み、家づくり時以外でも会場へ足を運んでいただくことで身近な災害拠点として認知してもらう。 住宅総合展示場の持つメリットを活かし、有事に近隣住民のための場を提供することは、ハウスメーカー全体としての社会貢献や地域貢献に繋がるだけでなく、新たな顧客や需要創出にも繋がる。(災害時)・‌炊き出しや給水車の場所の提供‌・‌展示場を複数の家族に提供‌・‌各社からの従業員派遣‌(平常時)・‌災害対策イベントの開催・‌災害対策用の設備、備品拡充メリット・駐車場は広い避難場所になる‌・温熱環境、プライバシー確保・最新住宅を体感してもらえる‌・太陽光や蓄電池もある・災害トイレなどを活用できる

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