年 度応募数審査結果最優秀賞子どもの安全配慮に関する研究優秀賞2013応募数11件審査員特別賞アーチ形ダンパーによる建物の制震化佳作ユーザーが直感的に理解できる建築や住宅の部品・設備のデザイン既存木造住宅の外壁内部を簡便・確実に確認・診断する調査手法の提案3Dマイクロフォンによる収録・分析・再生システムの開発と応用の研究建物所有者と専門家の災害・被害についての認識の違いの把握に関する基礎的研究タイトル代表提案者藤井 瑛美清水 友理都祭 弘幸横田 裕司上田 泰孝仲野 健一所 属積水ハウス(株)大成建設(株)五洋建設(株)タケモル工業(株)(株)安藤・間(株)安藤・間84 CBRD 20th Anniversary 「建築・住宅技術アイデアコンペ」は、自由な発想に基づく建築・住宅技術に関する研究開発テーマの提案競技であり、当会の設立目的のひとつである『研究開発の共通基盤(プラットォーム)づくり』を担って、2003年度から毎年開催している。アイデア提案を競うだけでなく、提案された研究開発テーマをもとに、提案者が中心となって当会の「研究会」を組織し、その活動を通じて会員企業間のより深いネットワークを構築すること、さらには会員による共同研究開発に繋げていくことが期待されている。当会の「未来」をつくるような意義ある活動として展開されている。 会員がコンソーシアム活動に参画するきっかけとして、研究会の発足を目的においていることから、会員に対し応募を積極的に呼びかけるとともに、必要に応じて、賞金の適正化、選考過程や研究会との関係性等に関して見直しを行ってきている。近年は応募件数が減少傾向であり、今後も提案件数増加と提案内容充実のために、広報活動を含めた実施方法に工夫を加えていく必要がある。 現在のアイデアコンペの概要は次のとおり。・ テーマは建築・住宅技術に関連するものであれば分野は問わない・ 応募図書は、提案書(規程書式 A4版2枚)概要書(自由書式 A4版2枚)・応募資格は、建築研究開発コンソーシアムの会員・ スケジュールは、応募締切りが1月初旬、1次審査が1月下旬、2次審査は2月下旬・ 表彰作品は、最優秀賞(1点)、優秀賞(1~2点)、審査員特別賞、佳作、参加賞 2013年度から2022年度までの10回は、全て自由テーマにて実施した。各年度の応募件数・入賞提案内容を表2.3-17に示す。この間の、応募件数は、合計84件(最小5件、最大12件)となり、うち入選提案は合計61件であった。また入選提案のうち研究会へ移行した件数は49件であり、入選提案の80%から研究会が立ち上がった。アイデアコンペによる提案は、研究会の活動を経て、政策・法令・指針、JIS等の規基準・標準等に反映されるものもある。 この10年の応募提案を振り返ると、毎年の応募は、5~12件とばらつきがあるが、提案の内容は、材料・生産、構造、環境・設備といったハード技術から、計画、教育といった都市・住宅分野等の複合・融合的な内容まで様々であった。また調査・診断やデザイン手法など建築生産プロセスの前後の段階に関するものまであるが、2016年は建設・生産、2017年度は構造の分野が突出していたが、建築や住宅の計画分野はほぼ毎年提案があった。 近年の受賞アイデアをみると、「防災・防犯」の受賞提案が多く、他に「環境・設備」「計画」が多く、こうした傾向には、近年の社会課題が大きく反映されているように見える。すなわち、大規模な地震や津波、風水害、火山噴火等の自然災害が頻発・激甚化しているようにも感じられること、SDGsや脱CO2に大きく反映されている地球環境問題や、先進国の共通課題である少子高齢化といった課題が注目されていること等が考えられ、こうした課題に対するアイデアが高い評価を得ている。3 建築・住宅技術アイデアコンペ【表2.3−17】アイデアコンペ 入選一覧
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