建築研究開発コンソーシアム20周年記念誌
57/132

CBRD 20th Anniversary 51コンソ・プラザ 講演会 事例-72018年度 コンソ・プラザ 建研講演会 2019/1/25「巨大地震に耐えるS造建築のカギは梁端にあり〜梁端破断の防止と検知に関する最新の研究〜」 (国研)建築研究所の長谷川隆氏に「巨大地震に耐えるS造建築のカギは梁端にあり〜梁端破断の防止と検知に関する最新の研究〜」というテーマでご講演頂きました。参加者は33名でした。 今後、発生が懸念される首都直下地震や巨大海溝型地震では、現在の建築物の耐震設計の想定よりも大きな加速度レベルの地震動や継続時間の長い地震動が建築物に作用する可能性があります。このような異なる特性の地震に対しては、鉄骨造建築物の部材や接合部も異なる破壊形態になることがわかってきました。 そこで本講演では、このような地震入力によって生じる鉄骨造建築物の梁端部の破断や局部座屈を防止するための評価方法と地震によって建築物に生じる梁端部破断等の損傷を即座に検知する手法に関して、現在、建築研究所で取り組んでいる研究について紹介していただきました。コンソ・プラザ 講演会 事例-82018年度 コンソ・プラザ 講演会 2019/3/8「ヨーロッパに学ぶ巨大建造物リノベーションの歴史」 「ヨーロッパに学ぶ巨大建造物リノベーションの歴史」が東京大学大学院工学系研究科建築学専攻の加藤耕一教授によって開催されました。当日は30名を超える会員の方がご参集いただき、事例が多く分かり易い講演があり、質疑応答でも活発な議論が交わされました。 古代ローマ帝国から講義が始まり、古代からの再利用的建築観から近代のシステムの再開発的建築観に、更に文化財的建築観への変遷を事例を交えて紹介がありました。今後は「取り合えず壊してから考える」をやめて既存建物がある状態から考えることが大切と講義があり、事例としてイギリスのサッカーチームのアーセナルの旧スタジアムの再利用が紹介されました。 アンケートでは今後のリノベーションの考え方として活用できるという声が多く聞かれました。

元のページ  ../index.html#57

このブックを見る