建築研究開発コンソーシアム20周年記念誌
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50 CBRD 20th Anniversaryコンソ・プラザ 講演会 事例-52018年度 コンソ・プラザ 建研講演会 2018/4/26「都市のヒートアイランドの研究と日本における対策」 (国研)建築研究所の足永靖信氏に「都市のヒートアイランドの研究と日本における対策」というテーマでご講演頂きました。参加者は16名でした。 2004年3月、政府からヒートアイランド対策大綱が公表され、それを受けて各省庁、自治体等でヒートアイランド対策ガイドラインが作成されています。近年はパリ協定を契機に「適応策」の観点が国際的に重視される傾向にあり、我が国の場合、東京五輪の夏季開催を2020年に控えていることもあって、暑熱環境への対応が喫緊の課題であることを踏まえ、足永氏からは「建築研究所で取り組んできたヒートアイランド対策の研究」が紹介され、今後の展開について説明がなされました。 会場からは、木造密集地域とヒートアイランド関係に関する質問があり、高層ビル群との比較例が示されるなど活発な議論が行われました。コンソ・プラザ 講演会 事例-62018年度 コンソ・プラザ 建研講演会 2018/10/19「建築レベルにおける水害対策の効果と課題」 (国研)建築研究所の木内望氏に「建築レベルにおける水害対策の効果と課題」というテーマでご講演頂きました。参加者は23名でした。 近年、各地で集中豪雨と浸水被害の発生が相次いでおり、地球温暖化に伴う気候変動の影響ともいわれています。こうした中、ダム・堤防・下水道等の構造物により防御できるレベルを超えた洪水被害に対しては、避難や土地利用・建築側の対策が求められる状況になりつつあるのが現状です。本講演では、都市計画・建築分野における各種対策の取り組みと課題について紹介した上で、内水や中小河川の氾濫により生じる浸水における身近な資産被害に着目し、敷地・建物レベルでの水害対策の効果と課題、対策の前提となる浸水ハザードとリスク情報のとらえ方、対策効果の評価手法、浸水対策を促すリスク情報の提示手法等についての研究成果について紹介していただきました。

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