建築研究開発コンソーシアム20周年記念誌
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28 CBRD 20th Anniversary SDGs(Sustainable Development Goals)は、地球環境や経済、社会、人権など幅広い分野において、地球上のあらゆる人々が平和と豊かさを享受できるようにと、2015年9月の国連総会で採択された国際目標である。図2.1-3のアイコンが示す17の大きなゴール(目標)と、これを達成するための具体的な169のターゲットで構成され、国連に加盟する193ヵ国が2030年までに目標達成を目指すとしている。 日本政府は2016年5月、「持続可能な開発目標(SDGs)推進本部」を設置し、同年12月、日本のSDGs達成のために「SDGs実施指針(SDGsアクションプラン)」を策定した。2021年12月に公表された最新のSDGsアクションプラン2022では、日本独自の指針として、国連総会で採択された行動指針「2030アジェンダ」に掲げられている5つのP(People、Prosperity、Planet、Peace、Partnership)に基づく8つの優先課題を、次のように提示している。People人間:感染症対策と未来の基盤づくり(1)あらゆる人々が活躍する社会・ジェンダー平等の実現(2)健康・長寿の達成【図2.1−3】持続可能な開発目標(SDGs)の詳細(出典:国際連合広報センター)Prosperity繁栄:成長と分配の好循環(3)成長市場の創出、地域活性化、科学技術イノベーションPlanet地球:地球の未来への貢献(4)持続可能で強靭な国土と質の高いインフラの整備(5)省・再生可能エネルギー、防災・気候変動対策、循環型社会(6)生物多様性、森林、海洋等の環境の保全Peace平和:普遍的価値の遵守(7)平和と安全・安心社会の実現Partnershipパートナーシップ:絆の力を呼び起こす(8)SDGs実施推進の体制と手段 これらの課題に対し、政府が実施に向けて国内の基盤整備を推進するほか、さまざまな業種で企業が積極的に経営に導入するなど、多様な主体で取り組まれるようになっている。なお、「SDGs アクションプラン2023」では「様々なステークホルダーによりSDGsに関する取組が行われるようになった一方、日本のSDGs達成度は世界で19位に留まっており、ジェンダーや気候変動、海洋資源、陸上資源及び実施手段について課題がある」とされている。(2)社会環境の変化地球環境とSDGs

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